うさぎに多い病気の備え方
予防のポイントと医療費のリアルを解説

記事公開日2025.08.12

① うさぎは病気にかかりやすいって本当?

うさぎは体の構造が繊細なため、かかりやすい病気やケガが多く、さらに体調不良を隠す習性があり、飼い主さまが気づかないうちに病気にかかっていることも少なくありません。

うさぎは消化器系の仕組みが特殊で人間のように胃酸で消化するのではなく、発酵分解に頼るため、腸内環境のバランスが崩れやすい動物です。常に牧草などの繊維質を食べて腸を動かし続けていないと、腸内環境が悪化してガスが溜まり、胃腸の動きが停滞することで、深刻な症状につながります。

また、うさぎの骨は軽く、強度が弱いため、骨折が多い動物ともいわれています。うさぎを病気やケガから守るためには、かかりやすい病気について知り、日頃から小さな変化に気づけるようにしておくことが大切です。

うさぎは病気にかかりやすいって本当?

② うさぎの三大疾病とその対策

うさぎがよくかかる代表的な3つの病気を紹介します。いずれも早期発見と予防が大切です。

不正咬合(ふせいこうごう)

うさぎの歯は一生伸び続けますので、食事や噛む動作によって自然にすり減らせる必要があります。ペレットや嗜好性の高いフードなどが主食に置き換わってしまい、牧草を食べる量が減少してしまうと噛み合わせが悪くなり、不正咬合という状態になります。

◇ 主な症状

  • ・食欲不振
  • ・よだれが出る
  • ・口周りが濡れる
  • ・涙が多くなる

◇ 治療と費用

定期的に伸びた歯を削る必要があります。通院ごとに数千円〜1万円程度かかることが多く、症状が悪化すれば皮膚炎や鼻涙管閉塞などを併発し、治療費用も増加します。

◇ 予防のポイント

  • ・繊維質の多い牧草を中心にした食事にする
  • ・かじり木などを置いて固いものを噛める飼育環境にする
  • ・定期的な歯の状態チェックを行う

骨折

うさぎの骨は細くて軽く、非常に折れやすい構造です。高いところから飛び降りたり、抱っこ中に誤って落としたりすると、骨折してしまうことがあります。特に前足・後ろ足・背骨の骨折が多く見られます。

◇ 主な症状

  • ・じっとしていて動かない
  • ・足を引きずる
  • ・抱っこを嫌がる

◇ 治療と費用

ギプスでの固定が必要になる場合、1万円〜数万円程度、手術が伴えば10万円以上かかることもあります。骨が完全に癒えるまでは痛みを軽減する処置や経過観察のために定期的な通院も必要となります。背骨が折れてしまう場合は予後が大変悪く、生命の維持が困難になる可能性が高くなるほか、治療費も20万円を超えてしまうこともあります。

◇ 予防のポイント

  • ・高い場所に登らせない
  • ・フローリングなど滑りやすい床にマットを敷く
  • ・うさぎが安心できる抱っこの仕方を習得する

毛球症(もうきゅうしょう)

うさぎは自分の体をなめて毛づくろいするため、毛を飲み込んでしまうことがあります。うさぎは嘔吐することができない特殊な体質で、通常飲み込んだ毛は便と一緒に排出されますが、胃や腸に溜まってしまうと、食欲が落ちたり、排泄ができなくなったりする「毛球症」になります。これは「消化管うっ滞」とも呼ばれ、人でいう「腸閉塞」の状態です。重症化すると命に関わることもあります。

◇ 主な症状

  • ・食欲がなくなる
  • ・排便が少なくなる、小さくなる
  • ・元気がない、動かない

◇ 治療と費用

内科的治療(点滴、薬、食事指導)で回復することもありますが、重症化すれば入院や手術が必要になるケースもあり、費用は1回の治療で1〜3万円、入院と手術を含めると10万円を超えることもあります。

◇ 予防のポイント

  • ・こまめなブラッシングで抜け毛を取り除く
  • ・繊維質の高い食事を与える(チモシーなど)
  • ・水分摂取を促す(野菜や水入れの工夫)

そのほかのうさぎによくある病気

三大疾病のほかにも、以下のような病気にかかることがあります。

◇ スナッフル(うさぎの風邪)

くしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどの症状

◇ 皮膚病(ダニ・真菌など)

脱毛や、かゆがる様子

◇ 子宮疾患(子宮がんなど)

避妊手術をしていない5歳以上のメスのうさぎでよく見られる

③ 治療費はどれくらい?うさぎの診療の目安

うさぎの治療費は病院や地域によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

うさぎの治療費はどれくらい?うさぎの診療の目安 うさぎの治療費はどれくらい?うさぎの診療の目安

ちょっとした体調不良でも、検査や投薬で1万円前後かかることもあります。日頃から、思わぬ出費に備えることが大切です。

④ うさぎも保険で備える時代

近年では、うさぎが加入できるペット保険も増えてきました。通院、手術、入院に対応している保険もあり、万が一のときに大きな助けになります。

うさぎもペット保険で備える時代

選ぶ際のポイント

  • ・通院、手術、入院それぞれの補償額
  • ・年齢制限やシニア以降の保険料の上がり方
  • ・保険の免責事項も理解しておく

うさぎの病気やケガは早期発見と予防がとても大切です。 そして、突然の体調不良に備え、ペット保険を利用することで、安心して適切な治療を受けさせてあげることができます。

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