よくわかるペット保険加入のキホン
補償範囲・必要性・選び方をやさしく解説
①ペット保険とは
ペット保険は、ペットが病気やケガをした際に病院でかかった治療費を補助するものです。人間は保険料を支払うことで、治療費の一部または全額が補償される公的医療制度がありますが、ペットの医療には健康保険のように医療費の負担を軽減してくれる制度はありません。そのため、かかった治療費が全額飼い主さまの自己負担となってしまいます。
手術を伴うケガや慢性的な疾患は入院や長期の通院を余儀なくされます。手術や入院、長期の通院ともなれば、治療費が高額になることも珍しくありません。
ペットの平均寿命が延びてきたこともあり、ペット保険のニーズは年々高まっています。ペット保険への加入によって家計の負担が軽減するだけではなく、ちょっとした心配ごとでも気兼ねなく病院に行くことで、将来的な病気に早く気づいてあげることができます。
また、ペット保険は犬や猫だけでなく、うさぎやハムスター、フェレット、鳥類、爬虫類などのエキゾチックアニマルにも適用されるものがあります。これらの動物も病気やケガのリスクがあり、適切な治療を受けるためには高額な医療費が必要となる場合があります。そのため、エキゾチックアニマルの飼い主さまにとっても、ペットをお迎えした際にペット保険を検討することは重要です。
ペット保険は家族の一員であるペットの健康を守る選択肢のひとつです。
②ペット保険の補償範囲
ペット保険で補償される範囲(対象となる治療)は、主に通院・入院・手術の3つになります。そして、これらすべてを補償するプラン、入院と手術に特化したプラン、かかった治療費の補償回数や日額に上限があるプラン、年間最大補償額の設定があるプラン、任意オプションとしての「賠償責任保険」や「葬儀費補助」を含むプランなどがあります。
また、ペット保険では予防ケア(ワクチン接種や定期健診など)、去勢・避妊手術、遺伝的な疾患、ワクチン接種により予防可能な病気は補償されないものが多くなっています。
その他、保険会社によっては特定の疾患、膝蓋骨脱臼(通称、パテラ)や歯科治療を補償しないなど、さまざまですので契約内容をよく確認して保険を比較し選択することが大切です。
③ペット保険を選ぶポイント
ペット保険を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮することが大切です。
ポイント1:ペット保険に加入できる状態か
ペット保険の多くはペットが健康な時にしか加入することができません。過去に病気をした場合は、加入できても制限付きとなる保険もあります。また、加入条件に年齢制限があるものがほとんどです。そのため、できるだけ若く健康なうちに保険の加入をおすすめします。ペットの種類や年齢、健康状態を確認し、自分のペットに合った保険を選びましょう。
ポイント2:どのようなリスクに備えるか
ペットの種類や年齢によって備えるリスクは異なります。活動パターンが活発な幼少期のうちは誤飲のリスクが高く、年齢を重ねると運動能力の低下によるケガのリスクや、体の変化による病気のリスクも高くなります。ペットの種類や年齢によってかかりやすい病気やケガを調べ、そのリスクが保険で補償されているかどうか確認することも重要です。
ポイント3:どのくらいの補償が必要か
支払われる保険金がどのくらいになるのか確認することも必要です。通院・入院・手術にかかった治療費に対し、どのくらいの補償を受けたいのか。また、特定の病気が対象外となっている保険もあるため、万が一の時に補償が受けられないという事態にならないようにあらかじめ調べておくことも大切です。そして、保険料の予算や、加入後に契約を更新する際、保険料がどの程度上がるのかも確認しておくと安心です。
④ペット保険のメリット・デメリット
- 予期せぬ治療費の負担軽減
- ペットの健康管理に対する意識の向上
- 毎月の保険料による家計への負担
- すべての費用をカバーすることはできない
ペット保険には多くのメリットがあります。
加入していることで「予期せぬ高額な治療費の負担を軽減できる」ことが大きな利点です。特に手術や長期の入院が必要になった場合は、ペット保険があることで飼い主さまの経済的負担が大幅に軽減されます。
また、保険に加入していることで、ちょっとした心配ごとでも気兼ねなく病院へ行くことができます。病院で診察を受ける機会が増えると、結果、悪化する前に病気を発見することができ、早期治療が開始できる点も大きなメリットです。
一方で、デメリットも存在します。
まず、保険料が毎月かかるため、加入する際には家計への負担を考慮する必要があります。
また、保険には免責事項や補償の上限があり、すべての治療費が補償されるわけではありません。
さらに、ペットの年齢が上がると保険料が高くなることが多く、健康状態によっては更新ができない場合や、高齢のペットだと新規の加入ができない場合もあります。
これらのメリット・デメリットを理解し、自分のペットに合った保険を選ぶことが大切です。
⑤ペット保険に関するデータ
海外の動物愛護先進国ではペット保険の加入率は30~40%とされています。特にイギリスやスウェーデンでは動物愛護に関する法令が存在しており、ペットも人間と同じような生活を送ることができるよう、動物を尊重する価値観が根づいています。そのため、自然と「ペットも保険に加入するもの」という意識が高いと考えられます。
一方で、日本のペット保険加入率は20%程度と海外と比べ、まだまだ低い状況です。日本の場合、ペットをお迎えする際にペットショップなどからペット保険をすすめられることがほとんどですが、ペット保険は任意であり、その必要性が十分に理解されていないことが考えられます。特にペットの病気やケガを経験したことがない飼い主さまはペット保険の必要性を実感しにくいものです。
多くのペット保険は健康な時にしか加入することができません。そのため、病気やケガをしてから慌てるのではなく、ペットが健康なうちから将来のために準備しておくことも必要です。
近年ペットの平均寿命は少しずつ延び続けています。これは動物医療や栄養学の発展のほか、ペットの家族化により屋外から室内への飼育環境の改善、健康面に気をつける飼い主さまが増えたことが影響しています。
しかし、いつかは必ずペットとのお別れがきます。大切な家族が病気になった時に最善の治療を受けさせてあげられるよう、日頃から病気やケガのリスクに備えることが大切です。
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【参考】
アニコム損害保険株式会社「ペット保険の加入率はどのくらい?」 https://www.anicom-sompo.co.jp/beginner/question/subscription-rate.html
アニコムホールディングス株式会社 アニコム家庭どうぶつ白書
2025「第2部 第4章 どうぶつの寿命」
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